新型コロナウイルスの第3波が猛威を振るい始め、経済的な打撃も含め、暗いニュースが多い中、昨日は『希望の光』となりそうな研究結果が横浜市立大学から発表されました。
新型コロナウイルスからの回復者376人の血液を調査した結果、感染6カ月後時点での中和抗体(再感染を予防する働きがある抗体)の保有率が98%であったと報告されました。無症状・軽症(280人)では97%、中等症・重症患者(96人)では100%の保有率で、重症度が高かった人ほど中和抗体が強いという結果も得られています。
一般的に、実際に感染した場合とワクチンを接種した場合とでは獲得する免疫の強さは異なりますので、ワクチン接種によって同じように98%の人に中和抗体が半年以上持続するかどうかは分かりません。しかし、ワクチンによって新型コロナウイルスの流行を抑制できる可能性に期待が持てる結果です。
これまでの海外の報告(抗体は短期間で消失しているという結果)と大きく異なる理由が、調査規模の問題なのか、人種の問題なのか、抗体検査の精度の問題なのか、コロナウイルスの変異による違いなのか、現時点ではわかりません。しかし、感染後に長期間、抗体を保有する人が増えれば、感染者数は減り、感染しても重症化しない安全なウイルスになっていくことが期待できます。そういう意味で、非常に喜ばしいニュースだと思います。今回は中間報告で、現在も調査を継続されているそうなので、最終報告がどのような結果になるのか、続報を楽しみにしています。