2023年4月24日から福岡で第67回日本リウマチ学会総会・学術集会が開催されます。日本リウマチ学会は1957年に創立され、現在の会員数は約1万名となっています。日本国内のリウマチ関連の学会では最大の学会です。
私が日本リウマチ学会で初めて発表したのは、1986年の横浜大会でした。当時、関節リウマチの原因の1つにEBウイルスというRNAウイルスの感染があるのではないかという学説がありました。産業医科大学血液内科との共同研究でmRNA分解酵素について調べた結果を発表しました。1年かけて調べた結果が実を結んだことが非常に嬉しく、良い発表ができたということで当時の高岸教授に横浜中華街に連れて行ってもらったことも良い思い出です。当時はあまり注目されていない機序でしたが、その後の研究によって、白血球除去療法(LCAP)という治療が使われるようになりました。現在は関節リウマチにおいてmRNAは重要な研究ターゲットになっています。最初から注目される基礎研究はありませんが、続けることで大きな発見につながるかもしれません。若い先生方には、研究テーマを見つけたら、諦めずに続けて欲しいと思います。
なお、今回は学会期間中も通常通りの診療を行う予定です。