新型コロナウイルス感染症の流行に加えて寒波も到来し、ご自宅で過ごす時間が増えている方が多いのではないでしょうか。活動量が減ると、筋力の衰えが目立つようになってきます。特に下肢筋力の衰えは、ふらつきや転倒の原因になり、最悪の場合には、骨折から寝たきりになる場合もありますので、高齢者では注意が必要です。
下肢は筋肉量の大きい部位であり、身体全体の筋肉量の40%を占めています。さらに他の部位と比較して加齢に伴う減少率が大きい筋肉で、40歳前後から急激に減少し、80歳頃には20代の筋肉量の70%程度まで減少します。無理せず下肢の筋肉量を維持するために、軽い負荷で簡単にできる運動を毎日継続することをお勧めします。
今回は3つの運動をご紹介します。1つ目はスクワットです。1日30回を目安に行ってください。スクワットでは、太ももの前後とお尻の筋肉を鍛えられます。2つ目は、つま先立ち上下運動です。足を軽く開き、お尻の穴に力を入れて、通常の立った状態とつま先立ちをゆっくり30回繰り返します。つま先立ち上下運動では、ふくらはぎと体幹の筋肉を鍛えられます。3つ目は、プールでの歩行です。プールでの歩行は、浮力によって関節への負担が軽くなる一方で、水の抵抗によって筋肉への負荷は高まります。陸上を歩くよりも関節の負担が少なく、安全に下肢の筋肉を鍛えることができます。
まだまだ寒い日が続きますので、プールに行くのは大変かもしれませんが、まずは自宅でできる2つの運動から始めてみてはいかがでしょうか。
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院長ヴォイス2023.02.02